事故概要


ここ数年で、わが国で下記のような鉄道脱線事故が相次いで発生している。

・2000年 3月 8日  営団地下鉄(東京メトロ)日比谷線脱線事故
・2005年 4月25日  JR西日本福知山線脱線事故
2005年12月25日   JR東日本奥羽本線脱線事故


コメント


鉄道界では、一連の事故の要因の一つとしていわゆる「せりあがり現象」をあげている。
せりあがり現象は、2次元平面を主体とする現在の鉄道工学では明確に説明できていない。
せりあがり現象は、ほとんどの列車に採用されている空気バネの特性に関係しており、航空機の高度な振動工学の応用で原理や対策を解明することができる。
空気バネの整備状況によっては、現代の鉄道車輌はカーブの遠心力や横方向の突風などを切っ掛けとして容易に脱線する要因を内在していると考えなければならない。
車輌のせりあがり現象や不安定振動は、運転者の潜在意識(平衡感覚)に影響を及ぼす。
そのために、運転者は速度を落とすことを躊躇し、時として加速することもある。
同時に、運転者が定点で精確に停止する能力を失うこともある。
海外においても同様の脱線事故が発生しており、原因は運転者がカーブで加速したためとされている。
注目すべきは、この事故の直前にも、JR西日本の事故と同じように、運転者が複数の駅でオーバーランを繰り返していたという事実である。
脱線事故の再発を防止するには、空気バネの適切な整備と潜在意識に焦点を当てた運転者のヒューマンファクター訓練が不可欠である。
空気バネの適切な整備とは、高度な振動工学の応用にもとづくものであり、既存の整備概念とは多少異なる。ただ、空気バネの内圧を均等に維持すればよいというものではない。